プライベート市場とプレIPOの用語集
- ユニコーン企業(unicorn)
- 評価額が10億ドルを超える非上場企業のこと。
- デカコーン(decacorn)
- 評価額が100億ドルを超える非上場企業のこと。
- ヘクトコーン(hectocorn)
- 評価額が1,000億ドルを超える非上場企業のこと。
- プレIPO(pre-IPO)
- 企業が証券取引所に株式を上場する前の段階を指す。
- IPO(新規株式公開)
- 企業が証券取引所を通じて株式を初めて一般投資家に売り出すこと。
- セカンダリー取引
- 企業が新株を発行するのではなく、従業員や初期投資家などの既存株主が保有済みの株式を売却する取引。
- プライマリーラウンド
- 企業が新株を発行し、その払込金を企業自身が受け取る資金調達ラウンド。
- テンダーオファー
- 多くの場合は企業自身が主催し、従業員や初期株主から株式を買い取るために組成される買取プログラム。
- SPV(特別目的事業体)
- 複数の投資家に代わって投資対象、多くは単一企業の株式を保有するために設立される法人。
- ROFR(先買権)
- 第三者への売却が提案された際に、企業または既存投資家が同一条件でその株式を取得できる契約上の権利。
- 共同売却権
- 他の株主が株式を売却する際に、特定の株主が同一条件で一緒に売却できる権利。
- 残余財産優先分配権
- 企業が売却または清算された場合に、特定の種類株式の保有者が分配金を優先的に受け取れるとする条項。
- 優先株
- 普通株と比べ、残余財産優先分配権などの追加的な権利が付与された種類株式。
- 普通株
- 創業者や従業員が通常保有する、最も基本的な種類株式。
- ロックアップ
- IPO後の一定期間、既存株主による株式の売却が制限される仕組み。
- グリーンシュー(超過割当オプション)
- IPOの需要が強い場合に、引受会社が定められた比率まで株式を追加的に売り出せるオプション。
- キャップテーブル(資本構成表)
- 企業のすべての株主、その保有株式数および種類株式の区分を一覧にした表。
- ポストマネー評価額
- 新たに調達した資本を含めた、資金調達ラウンド直後の企業価値。
- プレマネー評価額
- 新たに調達する資本を含めない、資金調達ラウンド直前の企業価値。
- 適格投資家・プロ投資家
- 一定の私募や販売制限のある商品にアクセスするための法定要件を満たす投資家。要件は法域ごとに異なる。
- 認定投資家(accredited investor)
- 所得または純資産の基準を満たし、一定の私募に参加できる投資家を指す米国の概念。
- ファミリーオフィス
- 富裕な一族の資産と投資を一元的に管理する非公開の運用会社。
- キャリードインタレスト(成功報酬)
- 管理報酬とは別に、ファンドやSPVの運用者に支払われる投資利益の分配分。
- プライベートエクイティ
- 証券取引所に上場していない企業への投資。伝統的には成熟企業の買収(バイアウト)を通じて行われる。
- セカンダリー市場(非上場株式)
- 非上場企業の既存株式が、通常は企業の承認を得たうえで保有者と買い手の間で取引される市場。
- シリーズA・B・C
- 非上場企業が順に実施する価格付きの資金調達ラウンド。アルファベットが進むほど企業規模と評価額は大きくなるのが一般的である。
- シードラウンド
- シリーズAに先行して行われる、スタートアップにとって最初の機関投資家からの資金調達ラウンド。
- ブリッジラウンド
- 二つの価格付きラウンドの間に実施され、次のラウンドまたはイグジットまで事業資金をつなぐための調達。
- ダウンラウンド
- 前回ラウンドを下回る評価額で実施される資金調達ラウンド。
- アップラウンド
- 前回ラウンドを上回る評価額で実施される資金調達ラウンド。
- フラットラウンド
- 前回ラウンドと同じ評価額で実施される資金調達ラウンド。
- コンバーチブルノート(転換権付融資)
- 将来のラウンドで株式に転換される借入。通常は割引率または評価額上限が付される。
- SAFE(将来株式取得略式契約)
- 負債の形をとらずに、将来の価格付きラウンドで株式を取得する権利を投資家に与える契約。
- バリュエーションキャップ(評価額上限)
- コンバーチブルノートやSAFEが株式に転換される際の評価額の上限。次のラウンドの価格が高くなった場合に初期投資家を保護する。
- レイターステージ企業
- すでに規模が大きく収益を上げている非上場企業。シード後に複数のラウンドを経て、IPOや売却に近い段階にある。
- グロースエクイティ
- 成長段階にある確立した企業へのマイノリティ出資。ベンチャーキャピタルとバイアウト型プライベートエクイティの中間に位置づけられる。
- ベンチャーキャピタル
- 主にファンドを通じて、アーリーステージおよび成長段階の非上場企業に出資し、その対価として株式を取得する投資。
- バイアウト
- 企業の支配権を取得する買収。プライベートエクイティの伝統的な形態である。
- 直接上場(ダイレクトリスティング)
- 企業が新株を発行せず、引受会社による販売も行わずに、既存株式の取引を開始する上場方式。
- SPAC(特別買収目的会社)
- 非上場企業との合併を目的として資金を調達する上場済みの器。合併を通じて対象企業が上場企業となる。
- 引受会社(アンダーライター)
- IPOを取りまとめ、公開価格を決定し、投資家に株式を販売する投資銀行。
- ブックビルディング
- 引受会社が複数の価格水準で投資家の需要を集計し、IPOの公開価格を決定する手続き。
- 仮条件(プライスレンジ)
- IPOに先立って公表される価格の目安。最終的な公開価格はこの範囲の内側または外側で決定される。
- 目論見書
- 上場に先立って企業が公表する登録書類。財務諸表とリスク要因が記載される。米国ではフォームS-1として提出される。
- 浮動株
- 上場企業の発行済株式のうち、ロックアップ対象や安定保有分を除いて実際に市場で売買できる部分。
- 希薄化
- 新株の発行によって既存株主の持分比率が低下すること。
- 希薄化防止条項
- 企業がその後より低い価格で株式を発行した場合に、優先株の転換条件を調整する条項。
- 強制売却権(ドラッグアロング)
- 多数株主が少数株主に対し、会社売却への参加を強制できる権利。
- 売却参加権(タグアロング)
- 少数株主が、多数株主の得た条件と同一の条件で売却に参加できる権利。
- プロラタ権
- 既存投資家が持分比率を維持するために、その後のラウンドに出資できる権利。
- ベスティング(権利確定)
- 従業員や創業者が株式やオプションの権利を段階的に取得していく期間設定。
- クリフ
- ベスティング期間の当初に設けられる、権利がまったく確定しない期間。経過時点で最初の一括分が確定する。
- ストックオプション
- あらかじめ定められた行使価格で自社株式を購入できる権利として、従業員に付与されるもの。
- RSU(譲渡制限付株式ユニット)
- 一定の条件、通常は勤続期間、場合によっては流動化事由の充足を前提に、従業員へ自社株式を交付する約束。
- 409A評価
- 米国の非上場企業の普通株式について、オプションの行使価格を決めるために行われる独立評価。直近の優先株ラウンドの価格より低くなるのが通常である。
- フォワード契約
- 将来の時点で株式またはその経済的価値を引き渡す契約。非上場市場では、株式そのものの譲渡が認められない場合に用いられることがある。
- セカンダリー取引プラットフォーム
- 非上場企業株式の買い手と売り手を仲介し、譲渡手続きまでを取り扱う取引の場。
- ブローカーディーラー
- 顧客に代わって証券取引を仲介することを認可された規制対象の仲介業者。
- 譲渡制限
- 株式を売却できるか、また誰に売却できるかを制限する、定款や株主間契約上の条項。
- 情報提供請求権
- 特定の株主に財務諸表その他の会社情報へのアクセスを認める契約上の権利。
- データルーム
- デューデリジェンスの過程で、企業が投資家や買い手に開示する文書を管理して保管する場所。
- タームシート
- 正式な契約書の作成に先立ち、投資の主要な商業条件をまとめた簡潔な文書。
- デューデリジェンス
- 投資家が資金を拠出する前に、対象企業と取引条件について実施する調査。
- GP・LP(ゼネラルパートナー、リミテッドパートナー)
- ファンドの運用者とその出資者。GPがファンドを運用し、LPが資金を拠出する。
- 管理報酬(マネジメントフィー)
- ファンドやSPVの運用者が、コミットメント額または投資実行額を基準に徴収する年間の報酬。
- ハードルレート
- 運用者がキャリードインタレストを受け取るために、ファンドが投資家へ最低限もたらす必要のある収益率。
- キャピタルコール
- ファンド運用者が投資家に対し、コミットした資金の一部の払込みを求める請求。
- ドライパウダー
- ファンドへのコミットメントとして確保されているが、まだ投資に振り向けられていない資金。
- ファンドの保有資産の評価額から負債を控除した金額。取引のない期間の運用成績の報告に用いられる。
- マークトゥモデル
- 実際の取引価格ではなく内部モデルを用いて保有資産を評価すること。取引がまれな非上場株式で多く用いられる。
- Jカーブ
- 非上場ファンドの収益が時間とともに描く典型的な形状。初期は報酬と評価減によりマイナスとなり、イグジットが成功すれば後半にプラスへ転じる。
- 非流動性プレミアム
- 任意に換金できない資金を拠出する見返りとして、投資家が追加的に求める収益。
- 保有期間
- イグジットが可能になるまで投資家が投資を保有すると見込む期間。
- イグジット
- 投資家が保有資産を現金または上場株式に転換する事由。通常はIPO、事業会社への売却、セカンダリー売却を指す。
- トレードセール(事業会社への売却)
- 上場ではなく、他の企業へ会社を売却すること。
- バーンレート
- 企業が収益を上回って現金を消費する速度。
- ランウェイ
- 手元資金で企業が新たな資金調達なしに事業を継続できる期間。
- ARR(年間経常収益)
- 企業の継続契約を年換算した金額。ソフトウェア企業の評価でよく参照される指標である。
- レギュレーションD
- 募集を登録せずに私的に資金調達することを認める米国の制度。投資できる者の範囲に制限が課される。
- ルール144
- 譲渡制限付証券の転売を規律する米国の規則。保有期間要件などを定めている。
- 適格購入者(qualified purchaser)
- 保有する投資資産の金額によって定義される、認定投資家の上位に位置する米国の区分。一定の私募ファンドで用いられる。
- インサイダー(内部者)
- 上場の文脈では、取締役、執行役員、主要株主を指す。通常、最も長いロックアップの対象となる。
- 段階的解除(ステージド・リリース)
- ロックアップの対象株式が一度にではなく、複数の期日に分けて売却可能となる仕組み。